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殺人鬼フジコの衝動(真梨幸子)


〈あらすじ〉
一家惨殺事件のただひとりの生き残りとして新たな人生を歩み始めた十一歳の少女。「人生は、薔薇色のお菓子のよう」。呟きながら、またひとり彼女は殺す。何がいたいけな少女を伝説の殺人鬼にしてしまったのか?
精緻に織り上げられた謎のタペストリ。最後の一行を読んだ時、あなたは著者が仕掛けたたくらみに戦慄し、その哀しみに慟哭する……!

〈感想〉
なんとも、救いようのない話だった… が、読み始めると止まらなくって、一気に読み上げました。
後味の悪い… 何とも言えなずイヤな気分になる話。
どうしてこんなふうにしか考えられないんだろう?
なぜそこまで固執するんだろう?
なんで抜け出そうとしないんだろう?
と、いくつもの「?」を感じながらも、目が離せないとゆーか、先が気になって読むのを止めることができなかった。
えぐかった… そして、「あとがきまでが物語です。」の意味が、読み終わって初めてわかった…
お勧めの小説です!

九月が永遠に続けば(沼田まほかる)


〈あらすじ〉
高校生の一人息子の失踪にはじまり、佐知子の周囲で次々と不幸が起こる。
愛人の事故死、別れた夫・雄一郎の娘の自殺。息子の行方を必死に探すうちに見え隠れしてきた、雄一郎とその後妻の忌まわしい過去が、佐知子の恐怖を増幅する。
悪夢のような時間の果てに、出口はあるのか。
人の心の底まで続く深い闇。その暗さと異様な美しさをあらわに描いて読書界を震撼させたサスペンス長編。

〈感想〉
震撼するほどのサスペンスってわけではないけど… 続きが気になって、一気に読めた本でした。
第5回ホラーサスペンス大賞受賞作だそうです…
ホラーってことはないなぁ… でも、何とも言えない薄気味悪い?雰囲気がずっとあって… 失踪した息子は、どこに消えたわけ?って気になりながら読むと、意外なところで…って内容でした。
まさか、そーなるわけ?って感じ。
すっきりと読み終わるって感じでは、ないんだけど… 面白い本ではありました。

日輪の遺産(浅田次郎)


〈あらすじ〉
終戦直前、帝国陸軍がマッカーサーから奪った時価二百兆円に上る財宝が極秘裏に隠匿された。それは、日本が配線から立ち上がるための資金となるはずだった。そして五十年後-。
一人の老人が遺した手帳がその真相を明らかにしようとしていた…。
終戦時の勤労動員の女生徒たち、密命を帯びた軍人など、財宝に関わり、それを守るために生き、死んでいった人々の姿を描いた勇気と希望のメッセージ!

〈感想〉
一気に読めました。
昔の人は…ってゆーか、戦争時代を生きた人達は、なんて強いんだろう…と思わずにはいられない。
今の世の中では、考えられないくらい、一途に生きてる人たち。
日々をしっかり頑張って生きていこう…と、思えた本でした。